八幡中央病院様 kintone病院導入事例(地域包括ケア病棟)

医療法人社団 医聖会 八幡中央病院様は、京都府八幡市にて地域包括ケア病床98床、医療療養病床52床 計150床の病院です。急性期と在宅を繋ぐ、在宅復帰のための準備に必要な治療を主とした病床を有しています。

八幡中央病院様では、多くの業務を紙で運用されており、大きな課題となっていました。事務処理は患者利用者その家族に直接間接的に負担になると私は考えています。

話を聞いてほしい、相談したい。それは関わるスタッフも同様です。それが事務処理によって時間を費やされ「時間が取れない」では、ただでさえ不安を抱える相手にさらに不安を与えてしまいます。

今回、事務処理負担軽減を目的に、作成する資料や提出書類を作成支援として活用できるよう、kintone導入支援に入った事例を一部ご紹介します。

※掲載している資料は、実際に運用されている画面でなく、kinbozu株式会社が準備した資料です。

ExcelからExcelへ打ち直して、集計する作業の連続

今回、八幡中央病院様の患者サポートセンターの業務改善として支援させていただきました。患者サポートセンターでは、業務資料の多くをExcelで作成管理されていました。

会議で使用する資料の数も多く、集計作業に時間を要する状態。同じ情報を複数のExcelデータに入力し、集計結果をさらに別のシートに入力を行う。資料を作成するまでにかなりの時間と労力を要する状態でした。会議は毎週開催されます。そこで、入力する場所を減らす作業から行いました。

サイボウズ社のkintoneアプリで

  • 入院申し込み管理
  • 受診予約管理

入院調整と外来調整それぞれ役割を持つアプリを作成。毎月の紹介数や、紹介元情報、調整中の患者情報をリアルタイムに表示。情報は自動集計されますので、会議のための資料作り業務の負担軽減。

同じ情報でも、入力するExcelが違っていたので、一度入力した情報を使いまわせるよう、ルックアップや関連レコードを用いました。kintoneで対応できない要望に関しては、後でご紹介するCustomineでkintoneカスタマイズを実装しました。

毎週お伺いし、ヒアリングと対面開発を行いました。

  • 院内と院外の案内文をタブで出力内容切り替えたい
  • 地域包括ケア病棟の退院期限日をリマインダーしたい
  • 添付資料を別のアプリにコピーしたい

作成したアプリを運用していただき、気になる点や追加して欲しい項目をお聞きする。お聞きしたその場でkintoneアプリ改修を行うことで、スピード感のある開発と運用に繋げることができました。

Customine初期導入で、kintone活用を加速化

ノーコードでkintoneカスタマイズを行うサポートツールとして、対面開発にはアールスリーインスティテュートが提供しているCustomineを活用しました。対面開発時にkintoneカスタマイズが可能ですし、ノーコードであるため、カスタマイズの引き継ぎも容易となります。

カスタマイズの具体例として、退院に向けて利用する計画書アプリや記録アプリの退院日に情報が入ると、自動的に入院申し込み管理アプリの退院日も入力させる。このカスタマイズ、Customineを使えば下記の内容で実装できます。

kintone標準機能ではできないことは多々あります。Customineを利用すれば、こういった機能が欲しいけど、標準機能には実現できないとあきめる必要がなくなります。現場が欲しい機能を、現場で実装して確認していただきます。

要望が目の前で具現化されますので、齟齬が発生することも少なく、発生したとしてもその場で解決可能です。

また、Customineは2021年7月20日のアップデートでExcel/PDF出力カスタマイズが可能となりました。情報をクラウド上で管理するとは言えども、運用にあたって紙でやデータとして出力することは必要です。災害時、ネットが使えないからといって情報にアクセスできない状況は問題です。最低限必要な情報を必要な形式で残せるよう、帳票出力を各アプリに設定しました。

情報の見える化 見えると見やすいの違いをkrewDashboardで実感

八幡中央病院様の会議では、前週の申し込み状況や、現場の判定状況を会議で共有するとのことでした。必要な情報は数箇所ですが、その情報を算出するための情報もExcelで作成された資料には記載されていました。

よくある表形式の資料は、情報量が多いように見えます。しかし、紙に記載された情報はそれ以上の情報にはなりません。会議の場で、追加で見たい情報などがある場合、次回の会議までにとなったことありませんか?

情報をkintoneに保存するようになったので、紙で資料を配布していた状況から、パソコンの画面を共有する形式に移行しました。

必要な情報を画面で共有できるだけでなく、kintoneにログインすればいつでもリアルタイムな情報を職員であれば共有できる環境。報告する会議から、情報を知った上で話す会議とでは大きく内容が違ってきます。

  • 入棟期限が当月次月の患者数
  • 月毎や任意期間の紹介数

krewDashboardを利用すれば、1画面で複数のグラフを表示するだけでなく、タブ分類やデータの期絞り込みも画面から移動せずに確認可能です。

上半期の実績は?
性別の違いは?
疾患、年齢、入院時期、紹介元・・・

kintoneでも複数のグラフ集計を1つの画面にまとめようとすると、確認しやすいとは言えません。必要な情報を1つのアプリにまとめて、情報を探す回数を減らす。情報が見えればいいのではなく、見やすくする、辿り着きやすさを重視して設定しました。

支援範囲の拡張、自然と広がる改善

患者サポートセンターの支援として入りました。kintoneは医療介護専用のシステムではなく、多くの一般企業でも利用されているサービスです。つまり、色々な部署や部署間、法人全体で利用可能んアプリを作成することが可能です。八幡中央病院様でも患者サポートセンターの事例を元に、複数部署への展開が決まっております。

訪問する度に新しいkintoneアプリのご依頼をいただけます。支援する側としては非常に嬉しいことです。この業務をkintoneに置き換えればよくなるんじゃないか?と現場の方が検討するこの流れが自然と業務改善が広がる環境だと考えます。

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