kintoneで民間医療機関が病病連携事例

12月3日に開催された cybozu days大阪のkintone hiveで京都の病院が病病連携で利用されていた事例の発表がありました。

【病病連携をクラウド上で実現】 kintoneを活用した地域連携、地域包括ケアシステム

病院同士の連携ツールは基本 電話やFAX

ロボットを用いた手術やiPS細胞を利用した治療等、最新の技術を用いた医療を提供している病院でも、転院のやり取りは

〇電話
〇FAX

というツールを中心に行います。

FAX番号を押し間違えると

・氏名
・住所
・既往歴(病歴)
・今回の病気
・治療の経過
・家族背景
・場合によっては金銭状況

これらの情報が間違って送られることになる、個人情報の漏洩に繋がります。

管理人の知っている医療機関では、情報を間違って送ってしまい数百万の賠償金を請求されたところもあります。

壁が高い医療介護現場へのkintone導入

社内や院内でkintoneを利用することでさえ、難しいと思います。

「サイボウズ?」
「kintone?」

という反応が普通でしょう。

導入を検討している職員がkintoneを十二分に理解して、何度も上司等にプレゼンしてやっと導入できるところもあれば、月払いを選択できるため

「とりあえずやってみようか」

という軽いノリで始められる事業所もあるでしょう。

しかし!!これは同じ会社内や法人内での話

違う会社同士、違う法人同士で情報を共有する為に「kintone導入しよう」となることは少ない?

誰が音頭をとる?

何かしらkintoneで企業間の情報共有がメリットであると考え、情報共有の為にkintoneを導入していこうと考えた場合

「誰が音頭とりますか?」

kintoneは無料ではありません。

お金が発生するのであれば、もしkintoneが思っていたシステムと違った場合や利用中に設定ミスで業務に支障が出た際

「誰の責任?」

企業内でも難しい問題ですが、これが企業間になると擦り合わせに時間を要するでしょう・・・

誰がkintone料金を支払う?

kintoneに満足して、利用料を支払う際に問題となるのが

〇支払い

10ユーザー10の企業が仮に情報共有の為にkintoneを導入したとしましょう。

情報共有するのですからドメインは1つです。

1つのドメインの中で複数の企業のユーザーが情報共有していく・・・

しかし支払いはドメインごとになる為どこか1つの企業がまとめて支払いを行う必要が出てきます。

一旦まとめて支払った後、各企業にまとめて支払った企業が請求すればいいのですが・・・面倒くさいですよね

病病連携でkintone利用ってすごいこと

上記のことを考えると、今回発表されていた「宇治徳洲会病院」さんの他病院とkintoneで繋いで診療情報のやり取りを行うということは上記に書いた色々な問題をクリアーしているということになります。

発表では
〇宇治徳洲会病院
〇京都リハビリテーション病院

の2つの病院名が出ていましたが、調べてみると法人が違うことは当然ですが、医療圏が違い、両病院共に「回復期リハビリテーション病棟」を有している言わば競合相手ともいえる関係でした。

おそらく、宇治徳洲会病院さんは473床と非常に大きな病院であり、高度急性期や急性期を中心にされている感じでしたので、自前の回復期リハビリテーション病棟だけではベッドが足りない状況なのでしょう。

その為医療圏は違うが、急性期からの転院先資源として情報共有しているのだと思います。

どの程度の患者数と参加病院数があるのかは発表されていませんでしたが、大きなグループ病院ですので上手くいけば全国的に展開してくのかもしれませんね

記事になっていました

医療ソーシャルワーカーがもっと活躍できる業務環境の実現 kintoneが変えたコミュニケーションロスの改善

【追記】

このブログを書いたときは、匿名でやっていたので他人様の事例として書いていますが、実際自分自身が関わっていることだったんですね 笑

当日は

kinbozu
自分のこと言ってくれてる・・・あっ!!写真も出てきた

と非常に楽しく聞かせていただきました。半年後自分がkintone hiveに参加するなんて思っていませんでしたが・・・