介護施設の入所申請受付システムを作成 kintone

「kintone×地域包括ケアシステム」

という記事の中で、kintoneを使って入院や入所依頼が出来れば、1つ1つ電話連絡やFAXを送付する必要もなく、1回で入所判定をお願いしたい複数施設に判定依頼をかけることが出来るのではないかと書きました。

今回、簡単ではありますが

  • 利用者情報アプリ
  • 入所申請アプリ

の2つのアプリを作成してみました。こんな感じで運用できないかな?という感じで・・・

【デジタル介護施設入所申込システム】書類や判定のやりとりを、クラウド上でやる方法

kintoneアプリ1つでは難しい

本来であれば。1つのアプリで完結したいものです。管理人も考えてみました。

利用者情報アプリに基本的な利用者情報を入力しておく。

作成時にユーザー選択でログインユーザーが選択されるようにしておき、基本はユーザー選択で選択されたユーザーしかレコードを閲覧できないようにアクセス制限をかけておきます。

そうすることで色々な事業所が利用者情報を入力したとしても自身の事業所が入力した情報しか閲覧できないので個人情報が守られるかと考えました。

そして、ドロップダウンで利用中、入院中等を設定しておくことに加え入所申請中というリストを作成します。

ユーザー選択フィールドを使い、申請したい施設を選択します。選択された施設が氏名や申請に必要な情報を閲覧できるようにアクセス制限をかけておく。

一覧にドロップダウンが申請中になっている方だけ表示しておくようにすれば・・・

と出来るだけ簡単に連携できればと考えましたが1つのアプリだけで完結しようとすると自分の知識ではいくつかの課題が出てきました。

【キントーン説明会】kintoneって何ができるの?を説明するキンボウズ資料

管理したい情報は施設によって違う

まず、介護系だけで利用するのであればいいのですが、医療や障害等地域包括ケアシステムを支える業種職種は様々です。それぞれに管理しておきたい情報は異なってきます

入力するアプリを業種ごとに作ったほうが使い勝手がいいのではないかと考えました。

勿論、医療系ユーザー介護系ユーザー等グループ作り、レコード登録時にアプリで表示されるフィールドの内容変えることも出来ますし、タブを用いて1つのアプリで医療タブを押せば医療系の職種が入力するレコードが表示される。

介護系タブを入力すると介護系が入力するレコードが表示される様にすれば解決されるでしょう。

ただ、1つのアプリに色々と詰め込みすぎると何か不具合があった際に全ての業種の業務がストップしてしまいます。

1つのレコードを複数のユーザーで共有するということは同時編集が出来ない為、業務にも影響します。

ルックアップで申請アプリでデータを飛ばせば、ルックアップのデータは別に保存されていますし、同時編集する方の割合が減りますからね・・・

基本のデータは事業所だけが持っておくべきかなと思い複数アプリで運用を推薦します。

複数人による同時編集
複数のユーザーが同時に同じ顧客の情報を編集しようとした場合、最初に編集を保存したユーザーの操作が優先されます。あとから編集を保存しようとしたユーザーは、次のエラーメッセージを受け取り、編集を保存できません。 

kintone利用者情報アプリ

利用者情報アプリ1

上記の画像を見ていただくと分かるかと思いますが、今回は実践的なフィールドを配置していません。あくまでイメージとして伝わればいいかなと思って作成しています。

  1. 氏名
  2. 生年月日
  3. 備考
  4. レコード作成者

(初期値をログインユーザーに設定していますので、レコード登録者しか閲覧できないようにしています。

作成者のフィールドを配置してアクセス制限をかけてもいいかと思いますが、他のユーザー 例えば同じグループ内でユーザーが違う場合等でレコードのアクセスを許可したい場合、結局ユーザー選択がある方が便利と思って配置しています)

レコード件数が多くなるとIDを振っていく方が、同姓同名などで情報入力が混乱する可能性もあります。プラグイン等を使って番号を振り分けられるといいかもしれません。

ということで、下記の画像の様に登録されたレコードはレコード作成者とフィールド名で設定しているユーザー選択フィールドに指定されたユーザーしか閲覧編集削除が出来ない様制限をかけています。

利用者情報アプリ2

本来であればもっと情報にボリュームをもたしていくと思いますので、配置するフィールドは多くなってくると思いますが、今回はデモ版ということで簡単な情報だけを配置しています。

kintone入所申請アプリ

入所申請kintoneアプリ1

配置するフィールドは

  • 状況(ドロップダウン)
  • 情報取得(ルックアップ)
  • 氏名(ルックアップで紐づけ)
  • 生年月日(ルックアップで紐づけ)
  • 備考(ルックアップで紐づけ)
  • 添付ファイル

これに関しては、診療情報やADL表など別紙で作成しているケースが多いので資料添付の際に使用する

・判定希望施設(ユーザー選択)
このレコードを閲覧可能とする施設を選択します。

・判定依頼施設(ユーザー選択)
ログインユーザーが初期値で指定されています。

ルックアップで基本情報を飛ばし、レコード表示条件は

〇レコード作成者 つまり入所申請を依頼したユーザー
〇依頼された施設

のみレコードが表示されるようにしています。

入所申請kintoneアプリ2

表示する一覧が

  • 希望、判定中一覧
  • 判定結果
  • 終結一覧

の3種類作成しました。

状況のドロップダウンによって、一覧に表示されるレコードを変えています。

上記に書いたようにそもそもレコード作成者か入所希望された施設しかレコードが表示されないので、自身の事業所に依頼が入ると表示されるような仕組みです。

1点問題となってくるのが、このアプリでは

病院→介護施設入所依頼
居宅介護支援事業所→介護施設入所依頼

を想定しています。

なので、

介護施設→介護施設入所依頼

のケースであると、一覧に自身の入所依頼をしたケースと入所申請されたケースの2種類が一覧に表示されるので、混乱するかもしれません。

並び替えなどで対応できるかと思いますし、やり方はあると思いますがデモ版として同じ種別同士の申込みは想定しないことにしました 笑

まぁ、同じ種別同士での申込みというのは数的にかなり少ないケースですしね・・・汗

需要はないと思いますが、この記事に書いたアプリデータを貼っておきます。

【クラウドストレージ×kintone Excel複数帳票ファイルをkintoneとkrewDataで定時集計】

kintoneアプリテンプレートデータ

アプリテンプレート

入所申請デモアプリパック